「お墓」って、ほんとうに必要でしょうか?

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 相続&葬儀・墓地のぶっちゃけ話   03 

遺影と花

参る者もいなくなった墓地が荒れ、
「無縁化」していると聞きます。
毎年、2000~7000基もの墓地が強制撤去。
それでもあなたは、
「お墓」を建てようと思いますか?




 そろそろ、お墓のこととか考えなくちゃな……。
 頭の片隅で、そんなことをチラと考え始めている人もいるかもしれません。自分では考えていなくても、家には、どこで調べたのか、2、3日に一度の割で、墓石業者や墓苑業者から、「お墓はもう決められたでしょうか?」などという電話がかかってきたりします。
 しかし、その度に、支配人・長住は思うのです。

 お墓って、ほんとうに必要なんだろうか?
 そのお墓は、だれが守ってくれるのだろうか?


 まずは、西日本担当の通信員から送られてきた記事を――。

【山口発=8月18日】
荒れた共同墓地

 きょうは墓の道作りに行ってきました。
 その墓は、二つの集落の共同墓地の故地にあります。
 墓地に余裕がなくなったらしく、50年ほど前、もう少し広い範囲で共通の納骨堂を作り、多くの墓が「移転」しました。
 わが家では亡父の判断で、家の裏山の共同墓地以前のマイ墓地に復帰すると同時に、共同墓地もそのまま残しました(納骨堂の一角も購入しました)。

 以来、数軒の家で毎年、道作りをしてきましたが、今年、参加したのは、わが家だけでした(夫婦で3時間くらいの作業)。
 そこに葬られているのは、戦前に亡くなった人ばかりで、会ったことがある人はひとりもいません。しかし、90歳超の叔父(一族の最長老)の父が葬られていることもあり、墓参を続けてきたのですが、叔父の死、あるいは私の70歳あたりで止め、あとは野に帰そうかと思っています。

 悩ましいのは、納骨堂が老朽化し、建て替えの必要が話題に上っていることです。
 わが家の一角には別の叔父の分骨が置いてあり、やがて叔母(これも90歳超)の分骨も入る予定ですが、ふたりには子どもがいません。
 納骨堂の建て替えには、かなりの個人負担が必要で、高齢化し、疲弊した中山間地の村で、簡単に実現できるとは思えません。
 私としては、分骨はわが家の代々墓に入れて、負担を免れる道もあるかと思っているのですが……。(大北皓)

 実は、この通信記事にあるような現象は、日本全国に広く見られる現象なのです。
 ひと言で言うと、日本の墓地は、荒廃している。少子化や過疎化の影響を受けて、墓を守る人がいなくなり、荒れ果てた墓地が「無縁墓化」している――というのです。

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「無縁化」する日本の墓地

 厚生労働省の発表によると、「無縁墓」の改葬件数は、公営・民営を合わせて、2013年には5044件に上っています。
 「無縁墓」というのは、お墓を守る継承者がいなくなり、放置されたままになっている墓地のこと。「改葬」というのは、埋葬された遺骨をほかの墓地や納骨堂に移し替えることを言います。
 「無縁化」した墓地は、「撤去する」旨の看板を立て、官報に掲載して、1年間申し出がなければ、自治体などが撤去して改葬できるように、法律が簡素化されました。
 その強制的な改葬件数が、毎年、2000~7000件になるというのです。これに、自発的に「墓じまい(=廃墓)」する件数も加えると、毎年、膨大な数のお墓が消えていることになります。
 「無縁墓」が増え続ける最大の理由は、少子化です。お墓を守るべき子どもがいない。いても、女の子だったりすると、夫の家族の墓もあり、なかなか自分の親や祖父母の墓までは手が回らない。しかも、それが遠隔地だったりすると、年に1回も墓参することができなくなります。
 第2の理由は、人口の流動化。家の墓が先祖代々の「家墓」で、それが過疎地域にあったりする場合、都会に就職した子孫は、なかなか、墓参に訪れることができなくなります。
 そこに、「核家族化」の進行とともに「先祖崇拝」の精神が希薄になった――という「家制度の崩壊」が加わります。
 「無縁墓」の増加は、そうした中で起こるべくして起こった現象。「少子化」と「人口の一極集中」が指摘され始めたときから、当然、予測できたことでした。

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「墓を作らない」という選択もある

 強制撤去された墓地はどうなるかと言うと、遺骨は、無縁塚などに葬られ、墓石は処理業者に回されて、粉砕され、コンクリートの材料などとして再利用されます。しかし、運搬業者の中には、処分業者に支払う処理費用(1トン=5000~1万円)を嫌って、不法投棄したりするケースもあり、NHKの『クローズアップ現代』で「墓が捨てられる」として特集が組まれたこともありました。
 墓地をめぐっては、それが現況である――ということを頭に入れた上で、さて、自分の墓地をどうするか、という話です。
 最近は、「無縁墓」となることを避けるために、最初から墓地を作らないという人も増えていると聞きます。あるいは、墓地が必要のない「散骨」という埋葬方法を選んだり、集合墓への埋葬を選ぶ人も増えています。
 墓地を作るから作らないか、作るとしたら、どんな形を選ぶか?
 それは、家族の関係性も含めて検討しなければならない問題です。その問題については、機会を改めて、詳しく検討してみたいと思います。

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