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晩年に友だちが多い人の、ちょっとした「脳の習慣」

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 「晩友」&「コミュニティ」   05 

砂丘のふたり
晩年を迎えても、すぐに友だちが作れる人と
友だちもなく「孤立」していく人。
その違いを生み出すのは、
ちょっとした「脳の習慣」の違いです。
友だちができやすい人の脳は、
どんな習慣を身に着けているのでしょう?




 歳をとるにつれ、友だちが減っていく一方――という人もいれば、歳をとっても、新しい友だちが次々にできてしまう――という人もいます。
 そもそも社交性があるかないかという性格も関係するでしょう。何か社会的活動を続けているかどうか、も関係してきます。お金があるかどうかも、もしかしたら関係するかもしれません。
 しかし、それらの条件がすべて同じだったとしても、「晩友」ができるかどうかの差を生み出してしまう要因が、ひとつだけ存在します。

カラスあなたは、初めて会った人を覚えていられますか?

 悲しいことではありますが、何か「新しいこと」を記憶する能力は、歳をとるごとに衰えていきます。「人」に関しても、同じです。
 こんなことを感じることはないでしょうか?

  あれ? あの人、どこかで見たような気がするんだけど、どこで会ったんだっけ?

 筆者・長住も、しょっちゅう、そんなことを感じています。
 しかし、これじゃダメなんですね。せっかくだれかに会って、もしかしたらその人とは「友だち」になれたかもしれないのに、「だれだっけ?」なんて言っていたのでは、「晩友」は作れません。
 こんなとき、多くの人はこう思う人かもしれません。

  歳だな。オレも脳細胞がボケちまったか……?

 たぶん、この感じ方は、正確ではないだろうと思います。だいたい、「脳細胞」という言い方も正確ではありません。言うなら、「脳の神経細胞」ですが、この神経細胞そのものが劣化するということは、何か病的な原因でもない限り、あまり考えられないからです。
 衰えるのは、神経細胞そのものではなく、神経細胞と神経細胞をつなぎ合わせる「ネットワーク」だ。
 脳科学者たちは、そう指摘しています。

カラス大事なのは、神経細胞の数ではなく、「ネットワーク」の密度!

  人間の脳神経細胞の数は、生後間もない頃には、140億個ほどあると言われています。しかし、その数が全体として増えるということはなく、20歳を過ぎる頃からは、毎日10万個ずつぐらいが死んでいきます。しかし、10万個なんていうのは、大した数ではありません。1年で3650万個、10年で3億6500万個。50年でも18億2500万個が失われるにすぎません。その程度のロス、140億個からすると、何てことないという数字です。
 しかも、ここが大事なところ! ふだん、私たちは、その脳神経細胞のうちわずか3%ほどしか使ってないというのです。
 もし、脳を活性化したいと思うなら、活用していない97%の神経細胞を働かせることのほうが重要だ――と、脳科学者たちは言います。
 眠っている神経細胞を活発に働かせるためには、何が必要か?
神経細胞 「ネットワークだ!」と、脳の専門家たちは口をそろえます。
 その仕組みをおさらいしておきましょう。脳の神経細胞は、互いに伸ばした出力系の「軸索」と入力系の「樹状突起」が、「シナプス」という接合部を形成することによって、ひとつの神経細胞から次の神経細胞へ、さらにその先の神経細胞へ――と、情報をやり取りしています(左図参照)。
 この「シナプス」の数が多いほど「ネットワーク」が密に形成されている、ということになるわけですが、この「ネットワーク」は、有線LANのように既製品として与えられて固定されているわけではありません。刺激を受けることによって、その刺激を他の神経細胞に伝えようとして形成されていきます。しかし、何の刺激も与えないでいると、せっかく形成された「ネットワーク」は消滅していきます。
 生まれて間もない乳幼児期の脳にとっては、目にするもの、手で触れるもの、耳にするもののすべてが、新鮮な刺激です。脳は、すごい勢いで、脳内にネットワークを作り上げていきます。しかし、歳をとり、いろんな経験を重ねるにつれて、脳が「刺激」と受け取る情報は少なくなります。つまり、「ネットワーク」が粗くなってしまうわけです。脳が「老化」するとは、こうして「ネットワーク」が粗くなっていくこと――と言ってもいいかと思います。
 それを防ぐためには、絶えず、脳に新鮮な刺激を与え続けることが必要なわけですが、どんな刺激でもいい、というわけではありません。

カラス「好き」な刺激は脳を成長させるが、「嫌い」な刺激は効かない

 みなさんにも経験があるのではないでしょうか。
 「好き!」と思った人のことは、名前も、年齢も、出身地も、好きな食べ物や嫌いな食べ物も、たちどころに覚えてしまえるのに、「嫌い」とか「どうでもいい」と思った相手のことは、何度聞いても、覚えられない。名前すら覚えられなくて、「エーッ……と、どなたでしたっけ?」と訊いてしまったりする。
 実は、これは、脳のしくみに由来する現象なんですね。

 脳研究の世界に、ラットを用いた有名な実験があります。
 ラットを2グループに分け、一方を回転車などの遊具を入れた飼育箱に入れ、もう1グループを何もない飼育箱に入れて、12日間、飼育してみる――という実験です。
 12日後、両グループのラットの海馬(←大脳で「記憶」の処理に関わっているとされる部位です)の神経細胞を調べてみた結果、遊具付きの飼育箱で飼育したグループのラットの海馬では、明らかに神経細胞の増加が見られ、何もない飼育箱で飼育したグループでは、増加現象は確認できませんでした。
 別のラットを、今度は、水槽で泳がせるという運動をさせて飼育してみましたが、こちらのラットの海馬でも、神経細胞の増加は確認できませんでした。

 参考までに申し上げておくと、動物の脳の神経細胞は、分裂=増殖ということをしません。生まれたときにはすでに増殖を終えていて、後は、死んでいく一方――とされていますが、唯一、例外なのが、海馬の神経細胞です。
 「海馬」というのは、脳に入ってきた刺激を一定期間保存して、その刺激を「長期記憶」として保存するか、「短期記憶」として消去してしまうかを振り分ける、重要な作業をつかさどっているモジュールです。この「海馬」には、脳の中で唯一、分裂によって新しい細胞を創り出すことができる「幹細胞」が存在していることが知られています。
 同種の刺激を反復して与えられると、この「幹細胞」の増殖が促され、神経細胞数が増えていく――ということが、さまざまな実験で確かめられています。

 このラットの実験が証明しているのは、2つのことです。
 ひとつは、「刺激の反復」が、脳の活性化を促すらしい――ということ。
 回転車を入れられて、12日間毎日、回転車の中をクルクル回るという刺激を与えられ続けたラットは、その刺激によって神経細胞を増殖させ、脳を活性化させました。しかし、同じ刺激の反復でも、水槽で泳がせるという刺激では、神経細胞の増加という効果は得られませんでした。
 このことは、もうひとつのことを証明しています。
 おそらくラットにとって、回転車で遊ぶというのは、楽しい運動だったのでしょう。しかし、水槽で泳ぐというのは、たぶん、苦痛でしかない嫌いな運動だったのでしょう。つまり、「楽しい」とか「好きな」という感情を伴う刺激は、脳を成長させるけれど、「苦しい」とか「嫌いな」という感情を伴う刺激は、いくら与えられても、脳の活性化にはつながらない――ということです。
 まとめると、こういうことになります。

 脳をいつまでも若々しい状態に保つためには、
 「好き」という感情を伴う「楽しい刺激」を、
 「反復」して与え続けることが重要だ!


 さて、ここまでは、脳の活性化の話でした。
 大切なのは、ここからです。いくつになっても、すぐに友だちができてしまう――という人の脳は、きっと、脳が「いい刺激」を受け取り、脳内のネットワークが活性化されているのに違いない。
 私は、そう確信しています。
 脳を刺激して、ネットワークを密にし、「晩年」の人間関係を豊かにするためには、たいせつなポイントが、2つあります。

カラス ポイント1 
「刺激」は、一度ではなく、「反復」することが大事!

 一度与えただけの刺激では、あまり効果がない。
 これは、一般の学習でも、スポーツの練習でも、経験的に知られていることです。先のラットの実験でも証明されています。人間関係でも同じだと考えてください。
 先に「海馬」の話をしましたが、ある刺激が「海馬」の中で保存されている「消費期限」は、最大1カ月と言われています。その1カ月以内のうちに、刺激をリピートしておく。ある事柄を忘れないようにするためには、最低限、それぐらいはやっておく必要がある、というわけです。

 ドイツの心理学者・エピングハウスが、1885年に行った実験があります。意味のないアルファベット3文字の綴りのリストを記憶させ、それが時間の経過とともにどう忘れられていくかを記録した実験ですが、これによると、記憶されている綴りの数は、最初の数時間で急速に減少し、4時間後には、ほぼ半数が忘れられてしまいました。しかし、4時間を経過すると、忘れられる速度は減少し、1カ月経っても覚えていた綴りの数が25%あったそうです。
 しかし、1カ月を超えないうちに、もう一度覚えさせて同じように調べると、忘却の曲線はかなり緩やかになりました。

 記憶にとって「反復」がいかに重要か――を示す実験だったわけですが、人間関係をキープするためにも、これは、重要なポイントになります。
 たとえば、あなたがどこかで初対面の人間と会って、けっこう話が合い、好感を抱いたとしましょうか。しかし、たいていの場合、そういう出会いから1カ月経ち、2カ月経ち……としているうちに、そういう人間に会ったことも、そのとき相手に好感を抱いたことも、あなたの脳の中からは消え去ってしまいます。
 友だちを増やしていくのが得意という人は、せっかくの出会いをそのまま放置しておくなんてことはしません。会って別れた直後に、少なくとも1回は、「さっきの人、何て言ったっけ?」と名刺を見直してみたり、名刺がなくても、名前を頭の中で復唱して、「そう言えば、あの人、ラーメン党だって言ってたよな」などと、そのエピソードごと記憶フォルダーに入れて、できればそれを手帳にメモしておいたりします。
 もし、親しくなりたいと思った場合には、最低でも1カ月以内に、「この前、お目にかかった○○ですが、近くでおいしいラーメン店を見つけたので、よかったら……」などとアクションを起こします。
 こういうアクションを起こしておけば、「どこかで会ったはずだけど、だれだっけ、あの人?」なんていうことには、ならずにすむはずです。

カラス ポイント2 
「刺激」は、相手の「好きな土俵」で与えるべし!

 「刺激」は、自分の脳に与えるだけでなく、相手の脳にも与えないと、そこから「晩友」関係へ発展する――という展開は、期待できません。特に、「異性の友だち」を作る、という場合には、この相互刺激が、とても重要になります。そのときに重要になるのが、「刺激の種類」です。
 先のラットの実験では、ラットが嫌いな「泳ぐ」という刺激では、脳の活性化という効果は得られませんでした。「友だち作り」の場合も同じです。
 たとえば、「煙が苦手」という女性を煙もうもうの焼き鳥店に連れていって、「あなたとは、一度、じっくりお話がしたいと思って……」などとやっても、その刺激は、彼女の脳には入っていかないだろうと思われます。
 高所恐怖症な男性を観覧車に乗せて、そのてっぺんで「○○さんって、やさしいんですね。別れた亭主とは大違い」などと打ち明けても、その言葉は、彼の脳には刺激としては飛び込んでいきません。なぜなら、彼の脳は、「高いところ、怖いんだ! 早く下してよ」という「恐怖心」でいっぱいになっているからです。
 もし、これが、彼や彼女が「好きだ」という夜景を眺めながら、しかも「好物だ」というイタリア料理を口にしながら……だったらどうでしょう? きっと、あなたが発する「アモーレ!」というメッセージは、相手の脳みそのひだに染み込み、海馬を揺さぶり、「この人ともっと親しくなりたい」という気持ちを記憶として定着させるに違いありません。
 脳への刺激は、この「好き」という感情と組み合わせて行ったほうが効果的。
 これも、脳科学的には、すでに確かめられている法則です。
 ぜひ、あなたの「晩友」作りに取り入れてみてください。

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