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田舎の「ボロ家」、はたして相続すべき? させるべき?

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 相続&葬儀・墓地のぶっちゃけ話   06 

古民家
田舎に、建てて数十年経つ家がある。
しかし、そこにはだれも住んでくれる人がいない。
あるいは、相続しても住む気がない。
相続しても、させても、
「空き家」になる可能性大な古家。
実は、こういう古家が、
先々、大きな負担となって、
のしかかってくる可能性があるのです。




 総務省の「住宅・土地統計調査」によると、2013年現在の全国の「空き家」は、820万戸にも上っているのだそうです。
 空き家率は、なんと13・5%。7戸に1戸が「空き家」という現状。その35%が、管理されていなかったり、所有者が不明だったりする、「放置家屋」と見られています。
 これが、いま、日本の社会が抱えている大きな問題。少子化が進み、人口の都市部への集中が進む中では、「空き家」はますます増えることが予想されています。
 このまま「空き家率」が上昇し続けると、社会は荒廃していきます。
 「空き家」のまま放置された家屋には、雑草がはびこり、木造の家屋などはあちこちが傷み、窓ガラスは割れ、荒れ果てていきます。
 そこには、野生動物や害虫が棲みついて、不衛生になるばかりか、地震や台風などの自然災害に遭うと、倒壊の恐れなども出てきます。あるいは、そこに不審者が入り込んで、犯罪の温床になることも考えられます。
 アメリカの犯罪学者が唱えた理論に、「割れ窓理論」というのがあります。「一枚の割れた窓」をそのまま放置しておくと、「この家の窓は割ってもいいんだ」と考える人間が他の窓も割り、地域のモラルが低下して、やがては、地域全体が荒れ果てていく――という理論です。
 日本も、そうならないとは限りません。このまま「空き家」を放置しておくわけにはいかない――と、2015年の5月に一本の法律が施行されました。「空き家対策特別措置法」という法律です。
 実は、この法律が、けっこう厳しい内容。うかつに、住む気のない「ボロ家」を相続してしまうと、後で大変なことになってしまうかもしれないのです。

男アイコン1
放置した「空き家」には、大きなツケが回ってくる

 極端な言い方をすると、この「空き家対策特別措置法」は、「家屋の放置は許さない」という法律でもある――と解釈できるかと思います。
 この法律によって、倒壊する恐れがあったり、衛生上問題がある空き家に、市町村が立ち入って調査する権限が与えられました。所有者が調査を拒めば、20万円以下の過料が科せられます。
 調査の結果、「特定空き家」と判断されると、「空き家」の所有者は、ちょっと大変なことになります。まとめてみましょう。

「空き家」の危険を取り除くよう、撤去・修繕などの指導を受けます。
 指導を受けながら改善が見られないと、「指導」に代わって「勧告」が出されます。

矢印下向き

「勧告」を受けると、固定資産税が6倍になります。
 通常、固定資産税は、

      固定資産税評価額(時価の60~70%程度)×1.4%

 という式で算出されますが、そこに家屋が建っていれば、「住宅用地特例」という軽減税率が適用され、200㎡以内であれば、更地の場合に比べて6分の1の税額に軽減されます。評価額1000万円の戸建てであれば、14万円の固定資産税が2万3333円に軽減されるわけです。
 しかし、「特定空き家」として勧告を受けてしまうと、この軽減税率が適用されなくなります。固定資産税が一気に6倍に。これは、とても大きいです。

矢印下向き

「勧告」に従わないと、「命令」に代わり、やがては強制撤去。
 「勧告」が出ても改善されないままだと、「勧告」は「命令」に変わり、その「空き家」には「この家は特定空き家である」旨を知らせる標識が立てられます。その命令にも従わないと、50万円以下の過料が科せられます。それだけではありません。
 「命令」に従わない「特定空き家」は、市町村が強制的に撤去する「行政代執行」が可能となり、その費用は所有者から徴収されます。
 こうなると、「えらいこっちゃ」です。

 ちなみに――ですが、この撤去費用がどれくらいかかるか?
 支配人・長住、余計なことかもしれませんが、調べてみました。地域差もあり、建物の構造、床面積などによっても大きく変わってくるのですが、【木造2階建て・延べ床面積30~40坪】の条件で比較してみると――

〈例1〉158万円……東京都三鷹市(37坪)
〈例2〉108万円……東京都足立区(33坪)
〈例3〉63万円……静岡県沼津市(30坪)
〈例4〉189万円……横浜市鶴見区(36坪)
〈例5〉124万円……長崎県佐世保市(37坪)

 いずれにしても、100~200万円の費用は覚悟しなければならないようです。
 こうした費用については、自治体によっては「助成金」が出るところもあります。ただ、その条件や助成の額は、市区町村によってまちまち。調べた範囲では、解体(除去)費用の2分の1(限度額50万円)まで――ぐらいのようです。

 というわけで、住まない「古家」を相続して、あるいは相続させて、放置しておくと、後で大きなツケを背負わされることになる――という話をしました。
 だったら……と思った人も多いかと思います。
 そんな家、相続しなければいいじゃないか――と。しかし、これも、そう簡単な話じゃありません。

男アイコン1
「そんな家、要らない!」とは言えません

 土地や家屋という不動産に関しては、「オレは要らないから」と、勝手に「所有権」を放棄することは、認められていません。たとえ住む気がなく、何かに使う気がなくても、「要らない」と放棄することは許されてないのです。
 なぜか?
 不動産は、貴重な「税源」だから――です。
 いったん、だれかが土地や家屋を取得してしまえば、それは子々孫々までついて回ります。日本人であり続ける限り、この「不動産の呪縛」からは、だれも逃れることができません。なので、私は、いっさい、不動産を取得しないことにしているのですが、ここでそんなことを言っても仕方がありませんよね。
 では、具体策を――。

 親が、長年住んで老朽化した戸建て住宅を残したまま、亡くなったとしましょうか?
 「私はそんな家、いらない」「私もいらない」と、だれもその家に住もうとしなかったとします。しかし、そんな家でも、固定資産税はかかり続けます。もし、その家が「特定空き家」に認定されてしまうと、その修繕や撤去の費用も「所有者」が支払わなければならなくなります。
 「所有者」とは、「法定相続人」のことです。たとえ住んでなくても、だれかが「法定相続人」の立場にあれば、そのだれか、あるいはその全員が、支払いの義務を負うことになります。これ、けっこう大変です。
 では、どうすればいいのか?
 方法は、3つしかありません。

女の子アイコン4 売る……都市部にある住宅であれば、これがいちばんかもしれません。老朽化した家屋などを解体して、更地にして売り出すのです。
 解体費用はかかりますが、都市部であれば、それを上回る価格で売れることが期待できます。購入価格より高い価格で売れれば、譲渡税がかかってきますが、それでも、老朽化したまま放置しておくよりは、はるかにましな方法です。
 しかし、地方の、特に中山間部などにある住宅だと、そうはいきません。更地にしたはいいけど、いつまで経っても売れない。ただ、解体費用がかかっただけで、依然として固定資産税はかかり続けます。
 この方法が有効なのは、都市部の、それも、ある程度、利便性が確保されている土地だけだ――と言っていいでしょう。

女の子アイコン4 寄付する……会社や各種団体などに、寄付してしまうという方法ですが、これもちょっとむずしいかもしれません。というのも、寄付として受け取った側には、「贈与税」がかかりますし、固定資産税もかかってくる。受け取ってしまえば、その土地や家屋を管理する費用もかかってきます。
 よほどメリットがない限り、寄付として受け取るところがない――というのが実情と思われます。売り出して買い手がつかないような不動産は、寄付するのもむずかしい、と思ったほうがいいと思われます。

女の子アイコン4 相続放棄する……売るのもムリ、寄付もムリとなったら、最後は、これしか方法がありません。「相続」そのものを放棄する――という方法です。
 ただし、「相続放棄」は、プラスの遺産もマイナイの遺産も、すべてを放棄するということを意味します。そして、もうひとつ、「法定相続人」が複数いる場合には、その全員が「放棄」しないと、「相続放棄」した本人に代わって、その次の法定相続人にツケが回されることになります。
 これが、けっこうややこしいのです。
 この問題は複雑なので、機会を改めて、詳しく解説したいと思います。

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テーマ : 住宅・不動産
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Re: No title

私の生き方さま

いつもコメント、ありがとうございます。
売れてよかったですねェ。
おめでとうございます。
バブル期に「資産として」と購入した別荘用のマンションなどは、
いま、ことごとく「負の資産」となっています。
おっしゃるとおり、住む気のない不動産は持つべからず――です。

哲雄

No title

五月に昨年相続した下関の叔母の家が売却できました。郊外なので売れるのかどうかは全く分からず、不動産売却サイトに登録して間もなく、三社から連絡がありました。築40年の古家でしたが、何とか無事に売却ができほっとしました。
一番いい条件と悪い条件とでは300万も違い驚いた次第です。
地元のサイト経由でないところからは直して賃貸を勧められたのですが、お断りして正解でした。
地方都市の不動産は、自分が住むのでない限り、持たないのが、この人口減少社会では、正解ですね。
私の街でも、別荘感覚で首都圏の人達が購入したマンションが売るに売れず、棚ざらし状態です。一戸建てと違い、とても面倒な資産です。
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