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「フォークダンス」は、なぜ、すたれてしまったのか?





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 昭和は遠くになっちゃった…?   03 

読書する爺ちゃん まだ、男女が手をつなぐことさえ
ためらわれていた時代、
それは、突然のように学校にやって来ました。
男女が輪になって、手をとり合って踊る「フォークダンス」。
しかし、その「フォークダンス」は、いまや人気凋落。
主流は「ヒップホップ」なんだそうです。




 「フォークダンス」と言ったとき、真っ先に頭に浮かぶのは、どんなダンスでしょう?
 「マイムマイム」という人もいるかもしれませんが、支配人・長住の場合は、断然、「オクラホマミキサー」でした。「オクラホマミキサー」というのはダンス名で、曲名としては、『藁の中の七面鳥』です。
 最近、この曲、CMで使われてヒットしましたよね。auのCM「春のトビラ。みんながみんな英雄」篇で、AIが替え歌にして歌っていました。
 こんな感じで。――You Tubeより



 私が初めてこの曲・ダンスと出会ったのは、小学校5年生のときでした。昭和32年(1957年)の話です。

ふくろう
突然、授業をつぶして始まった「オクラホマミキサー」

 それまで、こむずかしい顔で国語の授業をしていた教師が、突然、言い出したのです。
 「よし、授業終わり。みんな、机ば後ろに寄せろ」
 教室の前半分が、たちまち広場に変わります。教師は、生徒を男子と女子に分け、男子を内側に1列の円形に、女子を外側にやはり1列の円形に並ばせ、そして、教壇にポータブルの電蓄を置いて、一枚のレコードに針を落としました。まだ、78回転が使われていた時代です。
 流れ始めた「オクラホマミキサー」の曲。教師は、「おい、ミチコ!」と女子生徒のひとりを呼んで、模範の振り付けを見せ、私たちは見様見真似で、輪になって踊り始めました。
 みなさん、覚えていらっしゃるでしょうか?
 このダンスの特徴は、1セツトの振り付けを踊り終えると、次々にパートナーが変わっていくパートナー・チェンジのやり方にあります。外側の列の女子が、前から順にひとりずつ下がって来て、後ろの男子とパートナーになるのです。
 そのドキドキ感をいまでも私は覚えています。自分の好きな子は、列の5人前か6人前にいる。その順番が、ひとりまたひとりと近づいてくる。そして……ついに彼女と手をつなぎ合った瞬間、未熟な私は、体がガチガチに固まってしまい、動きもぎこちなくなりました。そんな私をまるでリードするように、軽やかにステップを踏んでくれた彼女は、いまでも、心のマドンナであり続けています。
 おそらく、当時を生きた人たちには、そんな思い出のひとつやふたつは残っているのではないか――と思います。

 そんな少年少女時代から、30年、いや40年、50年。すっかりジジ・ババになった元・少年少女が「甘美な思い出をもう一度」とやると、どんな感じになるか? 見たくない方もいらっしゃろうか――とは思いますが、You Tubeで公開されている画像をご紹介しておきましょう。
 個人的には、こういうのもなかなかほほえましいのではないかと思います。

ふくろう
「民主教育」とともに普及した「フォークダンス」でしたが…

 その時代は、いわゆる「戦後民主教育」の黄金期。「フォークダンス」も、その一環として、学校教育に取り入れられていったのでしょう。その「民主教育」の中には、「男女平等の教育」も含まれていただろうと思われます。
 そもそも、日本に「フォークダンス」を紹介したのは、GHQの長崎軍政府教育官ウインフィールド・ニブロだったと言われています。戦後間もない1946年のこと。それが、「民主教育」の波に乗って、たちまち全国に広がっていきました。
 運動会などでは、全校生徒が輪になって「オクラホマミキサー」や「マイムマイム」を踊る――なんていう学校もあったようですが、少なくとも「オクラホマミキサー」は、全校生徒ではないほうがいいような気もします。というのも、全校生徒で輪になったのでは、目当ての彼女とパートナーとなる順番が、回ってこない可能性が高くなるからです。
 パートナーチェンジありのダンスは、せいぜい、40~50人のクラス単位でお願いしたい。不埒な長住少年は、そんなことを考えたりもしたものでした。
 「オクラホマミキサー」はアメリカ生まれ、「マイムマイム」はイスラエル生まれのフォークダンスでしたが、やがてそこに、ロシアや東欧系のダンスが入ってきます。中でも人気があったのが、「コロブチカ」というロシア系のフォークダンス。
 こんなダンスでした――You Tubeより。



 このダンスが流行ったころ、すでに世の中では「ツイスト」が流行し始めており、やがてはそれが「ゴーゴー」へと変化して、「ディスコ時代」へと突入していくのですが、まだ健全な高校生であった筆者などは、そういう場所へ出かけていくわけにもいかず、下宿の部屋で、同宿のミッションスクールの女の子たちと、「コロブチカ」ときどき「ツイスト」な夜を過ごしていました。
 夜中に畳を擦り切らせながら、ドスンドスンやっていたものですから、結局は、大家に部屋を追い出されてしまうのですが、ま、これは余談でした。

ふくろう
「手をつなぐ」を「苦痛」と感じる子どもたちが増えた…?

 学校教育の中での「フォークダンス」は、その後、徐々にすたれていったようです。運動会の演目からも、「フォークダンス」は少しずつ消えていきました。理由は、いろいろ考えられます。
 ひとつは、あまりリズミカルとは言えない「フォークダンス」が、生徒たちに好まれなくなったこと。
 それより大きいのは、男女で手をつなぐ「フォークダンス」を「苦痛」と感じる子どもたちが増えたことだ、と言われています。

 エッ、手をつなぐのが苦痛?

 筆者などは、唖然としてしまいます。それ、「苦痛」なんじゃなくて、単に照れくさいとか、そういう問題じゃないの?――と思ったのですが、どうもそうではないらしい。ほんとうの理由は、スキンシップそのものを苦手とする子どもたちが増えたことにあるらしいのです。
 なにしろ、だれがつかんだかわからない電車のつり革をつかむのが気持ちわるい――なんて、お母さんたちまでが言い出す時代です。「フォークダンス」の衰退は、現在言うところの「草食化」、あるいは、行き過ぎた「清潔主義」の結果であるとも言えるかとも思います。
 だったらなおのこと、学校教育の中で、スキンシップの重要さを子どもたちにきちんと教えるべきなんじゃないの――と、昭和のオヤジは思うのですが、どうも、近頃の学校教育には、そんな気概はないようです。
 さらには、こんな声も、一部からは上がっているようです。

 手をつないで踊るという「フォークダンス」は、義手の子どもには苦痛ではないか?
中には、異性よりも同性のほうが好きという子どもだっているじゃないか?

 ここまで来ると、何をか言わん――です。
 こういう声の主たちは、「平等」という言葉の意味をはき違えているとしか、私には思えません。

ふくろう
「オクラホマミキサー」が「ソーラン節」に変わった…!

 1980年代になると、男女でパートナーとなる「フォークダンス」に代わって、「ソーラン節」をみんなで踊るなどというスタイルが、運動会などで見られるようになりました。
 民謡の「そーらん節」をアップテンポにアレンジした「南中ソーラン」という曲が使われ、振りもわりと激しいものです。
 札幌の「YOSAKOIソーラン祭り」で使われたのを皮切りに、まず北海道で人気となり、それが『金八先生』で取り上げられて全国区となり、そのうち、「荒れた中学がソーラン節で立ち直った」などの都市伝説が生まれて、学校行事などでも盛んに使われるようになりました。
 参考までに、その踊りはこんな感じです――You Tubeより。



 筆者には、どう見ても、ヤンキーのパフォーマンスのように見えてしまうのですが、これも、時代の流れでしょうか。

 ちなみに、学校教育における「フォークダンス」は、いまや「文化」ではなく、「体育のカリキュラム」として扱われています。
 平成20年に改定改訂された中学校学習指導要領では、「武道」と「ダンス」が保健体育の必修カリキュラムとなり、「ダンス」では、「創作ダンス」「フォークダンス」「現代的なリズムのダンス(ヒップホップのことです)」のいずれかひとつを選択しなければならなくなりました。
 「フォークダンス」が「体育」の必修カリキュラム……?
 昭和のおじさんは、違和感感じまくりです。

支配人の近著です


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