「青」でSTOP、「赤」でGOになるボクの脳





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 ボケモンGO!   01 

ボケじいさん
みなさんは、自分の脳を信じてますか?
実は、私は、
あんまり信用してないんですね。
というのも、脳は、
たまにエラーを起こすからなんです。
それも、とんでもない場所で。
最近も、こんなことがありました。




 よし、突っ切ろう――と思ってペダルを踏み込んだとたんに、目の前の信号が変わった。
 チッと舌打ちして、左のブレーキハンドルを握りしめる。
 キーッと大きな音がして、横断歩道で信号待ちしていた善良な面立ちの通行人たちが、一斉に私の愛車(←チャリです)に目を向ける。

 驚かしちゃった? ごめんなさい。

 そう思って目を伏せ気味にしている私を、なおも市民たちは、ジロジロと見ている。
 そりゃ、驚かせちまったのはわるかったけどさ――と、私は思う。
 そんなにジロジロ見ることはないだろう。
 信号が変わっちまったんだからさぁ、青に。

 エッ、青……?

 そこで初めて、私は気づいたのです。
 私が見ていたのは、正面の信号であり、しかも、その信号は「青」に変わったんだ。つまり、「GO」だったんだ。なのに、急ブレーキをかけて止まってしまったので、周囲の人たちは奇異な目で私を見たのに違いない――と。

ふくろう
脳は、ときどきエラーを起こす

 私のその体験は、実は、脳のエラーだったのだ――と、後になって気づきました。
 と言っても、青と赤を間違えたわけではありません。ある状況下では、「青はSTOPであり、赤はGOである」と私の脳は記憶しているのですが、その「ある状況下」を、私はしばしば忘れてしまうのですね。
 どういうことか、ご説明しましょう。

 私は、かなりせっかちな性格です。いつも、少しでも早く動き出せるようにと、脳をスタンバイさせています。
 信号待ちをしているときの私の脳は、こういう作業をしています。
 横の信号が「黄色」に変わったらペダルに足をかけて、「赤」に変わったとたんに踏み出せるように、筋肉に指令を出しておこう――とするわけです。
 見ているのは、「正面」の信号ではなく、「」の信号。この状況では、「赤はGO、青はSTOP」なのですね。
 ところが、脳は、しばしば忘れてしまうのです。
 自分がいま見ているのは、「正面」の信号であって、「横」の信号ではない――ということをです。
 しかし、これは、きわめて危険なエラーです。

 よし、赤だ、GO!

 勢いよくペダルを踏み込んだ私の愛車が、横から突進してきたダンプカーに「ブォッ、ブオーン!」と、思い切りクラクションを鳴らされたこともありました。
 あわや、クラッシュ!

 自転車で信号無視のボケモン、
 ダンプに轢かれ、ミンチに!


 などと報じられてしまうところでした。

ふくろう 脳は、2つの指令を同時に命じられると、
一方を忘れる率が高い!


 支配人・長住は、脳学者ではありませんが、これは、経験的に「ほぼ、間違いない」と確信している脳に関する法則のひとつです。
 こんな経験、ありませんか?
 そうだ、クスリ飲まなくちゃ――と、キッチンに立とうとしたあなたは、ふと、デスクの上に飲みかけのコーヒーカップが放置されたままになっているのを見て、「ついでに、このカップも洗って、新しいコーヒーいれてくるか?」と、カップを手に席を立ったとします。
 整理すると、このとき、あなたの脳は、2つの指令を同時に受け取っています。

 【第1の指令】 キッチンに行ってクスリを飲むんだゾ。
 【第2の指令】 カップを洗って、新しいコーヒーをいれてくるんだ。


 ここで「第1」「第2」と言ったのは、指令の重要さを示す順番ではありません。指令の発生した時間の順番です。
 断言してもいいのですが、この場合、先に発生した【第1の指令=クスリを飲むんだ】は、忘れられてしまう可能性がかなり高いのです。
 キッチンに立ったあなたは、まず、手にしたカップを洗い、お湯をわかして新しいコーヒーを注ぐと、そのまま、カップを手にしてデスクに戻ってきてしまう。その確率は、かなり高いと言っていいかと思います。そして、席に座った後になって思い出すんですね。

  あれ? オレ(私)、何しにキッチンに行ったんだっけ? そうだ、クスリだ!

 思い出せばまだいいほうで、そのまま、「クスリを飲む」を忘れ去ってしまう人もいるかもしれません。
 実は、これが「記憶」の最大の弱点なんです。
 ここに出てきた「クスリ飲まなくちゃ」も、「カップを洗ってコーヒーをいれなくちゃ」も、そのときの作業に関する記憶。「作業記憶=ワーキング・メモリー」と呼ばれる種類の記憶なんですが、これは、全記憶中、もっとももろい記憶と言われています。
 たとえば、あなたがだれかの電話を受けて、「折り返し電話をします」と答えた場面のことを考えてみましょうか? 相手の電話番号を聞いたあなたは、8ケタの電話番号くらい覚えられるから――とメモも取らず、いったん電話を切った後で、その番号をリダイヤルしようとします。
 何もなければ、あなたは何の支障もなく、その折り返し電話をかけられるはず。しかし、そのとき、だれかがあなたに声をかけてきます。

  ねェ、ここの郵便番号何番だっけ?
  郵便番号? ああ、それは、×××-××××だよ。

 賭けてもいいのですが、あなたが一時的に覚えていた8ケタの電話番号は、その瞬間、雲のように散り、霧のように消えてしまいます。

ふくろう
作業記憶は、「上書き」に弱い

 一時的に覚えているにすぎない「作業記憶」は、記憶している間に別の記憶が呼び出されると、簡単に「上書き」されてしまいます。これが、「作業記憶」の弱点。
 残されるのは、新しく記憶されたほうの情報で、その前の記憶は、たいていの場合、削除されてしまいます。
 前の例で言うと、郵便番号を思い出した時点で、電話番号の記憶は削除され、「コーヒーいれなくちゃ」と記憶した時点で、「クスリ飲まなくちゃ」は消えてしまうわけです。
 最初の「赤信号でGO」の場合の脳のエラーは、もう少し複雑ですが、やはり、同じような仕組みで発生したのだろう――と、私は分析しています。

 脳はエラーを犯すもの。

 最初からそう思っていれば、防ぎようもあろうかと思うんですがね。
 万が一、私が、信号無視でクルマに轢かれてお陀仏――なんてことになった際には、「あのバカ、また脳内エラーを起こしやがったか」とお笑いください。

支配人の近著です


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