葬儀の「コスパ」、いまから考えておこう

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 相続&葬儀・墓地のぶっちゃけ話   01 

遺影と花
もし、自分が亡くなったら――という思いが、
頭を過ることもあるかもしれません。
そんな考えが頭に浮かんだら、
いくつか、決めておかなくては
ならないことがあります。
そのひとつは、葬儀のことです。




 決めておかなくてはならない――というのは、万が一のとき、「どうしてほしいのか?」という意思を示しておかないと、残された遺族がどうしていいかわからず、オロオロするばかりになってしまうことも考えられるからです。
 自分の意思として示しておきたいのは、次の2点です――。

 〈1〉自分の葬儀をどうしてほしいか?
 〈2〉自分が死んだことをだれに知らせてほしいか?


 〈2〉の「だれに知らせるか?」は、〈1〉の「葬儀をどうするか?」ともリンクする問題ですから、とりあえずは、「葬儀」のことを考えてみることにしましょう。「葬儀」には、大別すると、次の5種類が考えられます。

悪魔女
 直葬(火葬式) 
通夜も葬儀式も告別式も行わない、もっとも小さなお葬式


 世の中全体の動きとして、葬儀などは簡略化する方向へ――と向かっています。
 高齢になってからの死去では、故人の関係者も少なくなり、見送る側の遺族も高齢化していることが理由のひとつ。無宗教化が進んでいることも、理由のひとつ。そして、格差が広がる社会となって、葬儀にかかる費用も「コスパ=コスト・パフォーマンス」で考えるようになったということも、大きな理由として考えられます。
 「死」にまつわるコストとして、もっとも大きいのが、通夜~葬儀式~告別式と続く葬儀費用一式です。式場などを借りて、一般の弔問客まで受け入れていたら、その費用だけで、200万円近くかかってしまいます。←財団法人「日本消費者協会」の報告によれば、2014年度の全国平均は、188.9万円
 「だったら……」と考える人もいるかもしれません。「やんなきゃいいじゃん、葬儀なんて」――と。
 そうなのです。もっとも安上がりなのは、通夜も葬儀式も告別式もやらない葬儀。これが、「直葬」または「火葬式」と呼ばれる葬儀。遺体を直接、火葬場に運び込んで、読経もせずに「火葬」だけすませてしまう――という方式です。
 とはいえ、火葬場まで遺体を運ぶ寝台車や、棺代、火葬場に支払う火葬料などの費用はかかります。これらは、たいていの場合、葬儀社に依頼するのですが、その費用は、

 8万円台~18万円台

 と、ピンキリです。
 「何もするな」という希望でも、これだけはやらなくちゃならない、人が亡くなった場合にかかる最低限の費用――と覚えておきましょう。

悪魔女
家族だけで行う  家族葬 
家族と「親しい関係者」だけで行う  身内葬 


 どちらも、小ぢんまりと行う葬儀の代表で、家族と家族に準じる人たち(ごく近しい親族)だけで通夜と葬儀式を行うのが「家族葬」。これに親しい友人などの関係者を含めて、通夜~葬儀式~告別式を行うのが「身内葬」。いちばん大きな違いは、「告別式」を行うか行わないかです。
 「家族葬」の場合は、社会的儀式である「告別式」は行いませんが、「身内葬」になると、行うのがふつうです。「会葬返礼品」や「通夜振る舞い」や「精進落とし」などの飲食でのおもてなしも、「家族葬」では行いませんが、血縁以外の者も参列する「身内葬」では、用意することが多いようです。
 問題は、死亡を知らせる「訃報」をどうするかです。「訃報」を受け取ると、たいていの人は、「葬儀はいつか?」と尋ね、弔問に訪れようとします。しかし、それを受け入れてしまうと、家族やごく親しい友人たちでひっそりと行おうとしている「家族葬」や「身内葬」は成り立たなくなってしまいます。
 もし、故人(つまり、あなたです)が、何らかの社会的活動に従事していたり、仕事に就いていたりする――という場合には、「死んだことを知らせない」というわけにはいきませんから、関係する部署などには「訃報」を流す必要があります。
 その場合、「葬儀は家族(身内)のみで行う」旨を通知し、「式への参列」「香典」「供花」などは「ご無用にお願いしたい」ということを、ハッキリ知らせておく必要があります。そうでないと、予期しない弔問客が自宅などを訪れて、少し混乱することになってしまいます。
 もし、すでに仕事を退き、特に社会的な活動などもしてない人であれば、「訃報」は流さず、葬儀などをすべてすませた後で、「死亡通知」だけを送るという方法もあります。
 その文面は、たとえば、こんな具合です――。

父・○○○○儀、かねてより病気療養中ではありましたが、治療の甲斐なく、本年○月○日、○○歳にて永眠いたしました。
葬儀などは、すべて近親者のみにて滞りなく相済ませました。
本来なら、早速にもお知らせ申し上げるべきところではございましたが、故人の希望もあり、ご報告が遅くなりましたことを心よりお詫び申し上げますとともに、生前のご厚誼に心よりの感謝を申し上げます。
○月○日
                              ○○○○(←喪主名)

 気になるコストですが、「家族葬」であろうと「身内葬」であろうと、その費用は、こちらもピンキリです。葬儀に斎場を使うかどうか、家族に加えて参列させる親族の範囲、友人の範囲などによっても、費用は大きく変わってしまいます。
 ネットなどで調べた結果、その目安は、ざっと以下のとおりです。

 最低―― 20万円
 最高――120万円


 ただし、「一般葬」の場合と違って、「香典」という収入は期待できません。費用はすべて、家族が負担することになります。そのことも考えた上で、葬儀プランを立てる必要があります。

悪魔女
 一般葬 
つき合いの広い人が挙げる、大きな葬儀の代表


 通常、葬儀と言うと、この「一般葬」を思い浮かべる人が多いだろうと思います。
 故人(←あなたです)とおつき合いのあった人たちや組織などに、亡くなったことを広く通知し(訃報)、通夜または葬儀&告別式、あるいはその両方に参列してもらうという葬儀の方式です。参列者に記帳してもらい、香典を受け取る。帰りに会葬返礼品を渡す、通夜や葬儀の主だった出席者に、「通夜ぶるまい」や「精進落とし」を用意する――など、遺族にはやることがいっぱいあります。
 参列者の人数などにもよりますが、その費用は、前出のとおり、

 全国平均――188.9万円

 です。ただし、この費用は、かなりの部分が「香典」でまかなえます。斎場の規模に対して参列者が多ければ、遺族の負担率は下がり、大きな斎場を用意したにもかかわらず参列者が少なければ、負担率は高くなってしまいます。
 「一般葬」の場合、葬儀のコスパは、算術の問題でもあるわけです。

悪魔女
 密葬 
別途「本葬」を行う場合の家族だけでの葬儀


 よく耳にする言葉に「密葬」というのもあります。家族だけで行う葬儀のことで、その形式も内容も「家族葬」と変わりありません。なので、よく「家族葬」と混同されてもしまうのですが、「密葬」という場合には、後日、あらためて「本葬」や「おわかれの会」などを催すのが、「家族葬」との大きな違いです。
 「本葬」とは別に「密葬」を行うのは、故人が有名人であったり、大きな組織の責任者であったりして、葬儀にかなり大勢の参列者が見込まれたりする場合が多いようです。ただし、この「本葬」は、死後かなりの時間が経過していることが多いので、遺体はすでに「火葬」に付されており、参列者が対面するのは「遺骨」ということになります。

 以上、5種類の葬儀のパターンをご紹介しました。
 あなたには、どのパターンの葬儀が向いているか? 下の比較表を参考に、あなたのライフスタイルや人間関係を考えて決めておきましょう。

葬儀形式による内容の違い《一覧》
内容直葬家族葬身内葬一般葬
訃報不要家族のみで行う旨を通知身内のみで行う旨を通知葬儀の日時・場所を通知
香典・供花etc.受けない受けない選んだ人のみ受ける受ける
通夜やらない家族だけでやる選んだ人だけでやるやる
葬儀式やらない家族だけでやる身内だけでやるやる
告別式やらないやらないやるやる
弔問客への食事不要不要出席者のみに親しい出席者のみに
会葬返礼不要不要不要必要

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