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「小さな葬儀」は、かえって高くつく――場合もある

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 相続&葬儀・墓地のぶっちゃけ話   02 

遺影と花
家族だけで静かに見送る。
経済的な事情などから、
「小さな葬儀」を希望する人も多いかと
思いますが、実は、それが、
かえって高くつく場合もあるようなのです。





 「小さな葬儀」には、メリットもあればデメリットもある。
 葬儀の規模や形式を考えるときには、このことを頭に入れておく必要があります。
 いちばん大きな《デメリット》は、「収入が期待できない」ということです。ここで言う「収入」とは、「香典」のことです。その「小さな葬儀」が「家族葬」であった場合、友人などの弔問客は受け付けないことがほとんどですから、「香典」という形での「収入」が期待できないわけです。
 「家族葬」の場合の葬儀費用はピンキリだ――と、前回、お話しましたが、一応の目安として覚えておいていただきたいのは、葬儀を無宗教(僧侶を呼んで読経などをしてもらわない場合)で行い、会場としてどこかの斎場などを使用した場合、その費用は、

  参加人数  ×  10万円前後 

 というのが、一応の相場らしい――ということです。
 もちろん、これを自宅で行えば、費用はグンと下がります。あるいは、レストランの個室などを借り切って――という方法も考えられますが、その場合には、香を焚くなどの葬儀らしい行為が制限される場合が多いだろうと思われます。
 もし、お坊さんを呼んで読経だけでもしてもらおう、ということになったら、そのお布施として8~10万円(地域・風習、お寺との関係などにより異なる)は、別途、用意しなくてはなりません。
 仮に、家族+ごく親しい親族=計8名で、斎場の個室を借りて「家族葬」を営み、お坊さんに一度だけ読経してもらうとすると、その費用は、ごく平均的な相場で、

 葬儀費用80万円+お布施10万円=合計90万円

 ほどになろうかと思われます。その費用は、すべて、家族で負担することになります。
 では、もし、この葬儀を「一般葬」として行ったら、どうなるでしょう?

男アイコン1
ほんとうに「小さな葬儀」は「安上り」なのでしょうか?

 前回もご紹介しましたが、「一般葬」の費用、全国平均は、「社団法人 日本消費者協会」のアンケート調査(2014年)によると、188.9万円となっています。その内訳は、

  葬儀一式費用・約122万円  飲食接待費・約34万円  寺院費用・約45万円 
 合計188.9万円 

 仮に参列者を50人とすると、この総額はもう少し下がって、150万円ほどになろうかと思われます。それでも、この費用をまるごと、遺族が負担するわけではありません。「香典」という収入があるからです。
 少し、いやらしい計算をしてみましょうか? 葬儀参列者50人とし、「香典返し」を「半返し」とした場合の《収支計算》です。

「香典」は、どれくらい、「収入」になるか?
故人との関係人数1人あたり香典額香典合計額香典返し差引収入
成人の孫3人30,000円90,000円不要90,000円
子ども2人65,000円130,000円不要130,000円
兄弟姉妹2人50,000円100,000円不要100,000円
甥・姪3人20,000円60,000円30,000円30,000円
取引先関係5人10,000円50,000円25,000円25,000円
仕事の仲間5人10,000円50,000円25,000円25,000円
仕事の部下10人5,000円50,000円25,000円25,000円
友人・知人10人5,000円50,000円25,000円25,000円
隣近所10人4,000円40,000円20,000円20,000円
合計50人620,000円150,000円470,000円
各関係者の「香典額」には、一般的とされている香典額の平均値をあてはめました。

 この試算によれば、葬儀費用150万円のうち47万円が、香典収入でまかなえることになり、遺族の負担は、「家族葬」とした場合とほとんど変わらないことになりました。
 つまり、「家族葬」にしたほうが「経済的」とは、必ずしも言えないというわけです。

男アイコン1
あとあと面倒がないのは、「一般葬」か「家族葬」か?

 「家族葬」にするか「一般葬」にするのかを決める際に、もうひとつ、考慮に入れてほしいことがあります。それは、遺族の精神的負担です。
 「家族葬」にすれば、参列者への対応に追われたり、おもてなしに気を遣ったりなどの負担がなくなるので、ゆっくり、心静かに、故人との別れの時間を過ごすことができます。おそらく、それが、「家族葬」のいちばんのメリットだろうと思われます。
 しかし、そのことが逆に、後日、面倒を生む場合もあります。葬儀に呼ばなかった友人や知人、親族などから、「なぜ、知らせてくれなかった」と文句を言われることもあれば、「せめて線香だけでも上げさせて」と、後から後から、弔問客が自宅にやって来て、その対応や返礼に追われることになる場合もあります。
 こうなると、かえって面倒。「これなら、葬儀・告別式をきちんとやって、一度ですませておいたほうがよかった」と、後になって後悔するケースも少なくありません。
 一般に、こう言っていいかと思います。

  本人がすでに「隠居」状態にあって、交友関係なども少なく、仕事の関係者もほとんどいない――という場合には、「家族葬」のほうが、ゆっくり、落ち着いて、故人との別れの時間を心に刻み込むことができる。

  しかし、本人が最後まで活発に、仕事などの社会的活動を続けており、友人との交流も豊かだった――という場合には、「一般葬」にして、葬儀・告別式をやっておいたほうが、後々、面倒がなくてすむ。

 もし、自分の葬儀の形を家族などに希望する場合には、そこらへんも考えて、希望を伝えておくといいだろうと思います。

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Re: 興味深い

愚石さま

コメントありがとうございました。
「黒字」になるかどうか――は、かなり微妙なところですね。
法事にしても、結婚式にしても、
香典や祝儀の相場やその返礼については、
かなり地域差があるようです。
私の概観によれば、関東地域では、
よほどの著名人でない限り、
「黒字」とまではいかないだろうなぁ――という実感です。
それでも、差し引き、「家族葬」と同一レベルぐらいまでは、
費用を軽減できるだろうとは思います。

「焼香したい」と思う友人・知人の気持ちに対してどうか――ということですが、
ここにも複雑な問題が絡みます。
「あいつには知らせるな」という故人の意思が存在する場合もあるでしょうし、
遺族の気持ちもあるでしょう。
たとえば、「焼香したい」が故人の「愛人」であった場合、
妻はそれを拒めるか――とか、
交通事故で亡くなった故人の葬儀に、
加害者側が訪れた場合は――とか、
それだけでドラマになりそうなシチュエーションが考えられます。
私の友人で、過労死した男がいるのですが、
その遺族は、会社側の弔問をいっさい受け付けませんでした。
人生、いろいろです。

哲雄

興味深い

まことに興味深い考察です。
私的には、嫌らしく言えば法事と結婚式は主催者側の黒字
というのが実感です。
どちらも手ぶらで来る人はいません。こちらの持ち出しより
多くを持参されることが多いです。
仰有るように、家族葬にすれば後日お参りされる方が予想されます。
それを拒否するのは相当な精神エネルギーを要しましょう。
それならば、従来通りの葬儀がやはり利にかなっているのではとも思います。
何より、親族が知らない個人の知人に対して手を合わせる機会を奪う権利は遺族に無い、という考えも否定出来ないと思います。
今は、故人が葬儀は大層にするなと遺言することも多いようですが、
これとて、友人知人の気持ちを無視しているところが気になります。
あの人の葬儀なら焼香させて貰いたかったと思うことが多々ありますので。
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